January 26, 2006

植田正治:写真の作法

060126.jpg

<植田正治:写真の作法>を見に東京都写真美術館へ。
年末から割と写美づいてます。というのも、やっぱりこの頃自分の好きなタイプの写真展が増えて来たせいかも。何にでも流行り廃りは少なからずあるだろうから、丁度今は私の好きなテイストの時期なんでしょうね。ということは、洋服と同じ、今行っておかないと!いづれ違う嗜好の写真展ばかりの日がくるのだろうと思うのです。(こうなってからでは好みのものを探すのが大変です)

私はこれまで植田正治という写真家を知りませんでした。
初めてみた作品は展示の告知用に使われていた<砂漠>シリーズと呼ばれている代表作<パパとママとこどもたち>というモダンでシンプルな写真でした。何かどっか惹かれるところがあって…。
これが最近の人が撮った写真というのならこの展示は見に行かなかったかもしれないけれど、これを戦争を知ってる世代の人が撮ったと言うのだから気になっちゃいます。

時代背景もあるせいか、作品のほとんどがモノクロ写真でした。
ほんの最初のほうに展示されていた写真は、「身近にあるちょっと良い景色」のような本当に近所の風景らしい写真でした。けれど、それ以降、徐々にラインが分かるような構図の写真が増え、コントラストを面白がっているのが見てとれるような「楽しんでる」のが分かる写真ばかりになっていきました。
そこからは一貫してグラフィック的要素が伝わってきて、きっとこの写真のこの部分にはコピーを入れたいと思ったんじゃないかなぁ?とかこの部分にちょっとしたイラスト(落書き?)を入れたかっただろうなぁ〜って思えるものがありました。多分、植田正治さんはデザイナー気質なんだろうと思います。(勝手な考えですけどね!)
けれどそれは近年のものに近付くに連れ、色濃く現れてきて、ついには本当に合成による作品まで展示されていました!でも感想としては「合成したいな〜」止まりのほうがイメージや気持ちが高まって楽しかったです。合成された作品はやっぱりちょっとその時代のモノになっていて、あまり愛着が持てるものではありませんでした。純粋な写真のが良いです!

それにしても先日のミヒャエル・ゾーヴァと同じ側・淡々としたユーモア。色や線で分かれた景色。
でもそのテイストの中でもシンプルで自然体な作品でした。

投稿者 orangeworks : 09:06 PM | コメント (2)

January 23, 2006

ミヒャエル・ゾーヴァの世界展

060123.jpg

<ミヒャエル・ゾーヴァの世界展>を見に松屋銀座へ。
展示期間が短くて土日を含む5日間のみ。しかも初日の水曜日には本人が来場しサイン会がある、ということでいつ行っても満員状態だったでしょう。

結局最終日になってしまったので、本日も大混雑。
900円という入場料と相応の展示規模でした。結構沢山の絵を一同に見られ良かったです。
この混雑を考えると前売り600円のが正解だったなぁ。

ゾーヴァの原画で驚いたのはそのサイズ。
かなり小さいサイズが多かったです。紙+アクリルが主要で、サイズはハガキ大〜A4ほどがほとんど。それなので中には原稿より仕上りサイズのが大きいものもありました。拡大!?
そのため絵本などこれまで目にしてきた絵との印象に差はほとんどありませんでしたが、ほとんどを細筆で塗っているのがよく分かりました。

ゾーヴァはドイツ出身ということで、先日京都で見た<ドイツ写真の現在>での写真家の統一感のあるテイストに似ていました。絵画部門で参加出来そうなくらい。やっぱり同じ国の景色を見て育ったのだな、と感じられます。

人込みの中なんとかゾーヴァの淡々としたユーモアに浸って来られました。
しかしもっと日数取れば良かったのに!混雑必至ですよ。

投稿者 orangeworks : 07:50 PM | コメント (0)

January 15, 2006

ドイツ写真の現在

060115.jpg

最近は特に写真と美術・絵画が近い領域のものになったと感じられます。
そのせいでしょうか、これまであまり写真展には行ったことがなかったのですが、
割とこの頃は写真展に興味をそそられるのです。

ということで気になっていた
<ドイツ写真の現在>京都国立近代美術館へ。

ちょうど京都へ行く機会があり、限られた時間内で弟と行動する、という状況だったので展示とかいう好みに関する場所には到底行けないだろうなぁ〜と残念に思っていたのですが…
平安神宮へお参りに行くことになり、そしたら平安神宮の入り口の大きな太くて朱い鳥居の横に近代美術館があって、美術館前に貼ってあったポスターがキャッチーだった為に弟の気持ちも傾いてくれたのでした。
キャッチーなイメージって大事だわ〜。ありがとうロレッタ・ルックス。(画像がそれ)

展示は最高!これまで見た写真展の中で一番好きな展示となりました。
入場料が一般650円と安めだった代わりに展示数は少なく、とくに作家ひとりあたりの作品数が少なかったのでそれぞれの世界観にどっぷり浸るには倍の量の作品が見たかったです。
それでも楽しめましたのがすごいところ。

出品していた作家は

-ベルント&ヒラ・ベッヒャー
-ミヒャエル・シュミット
-アンドレアス・グルスキー
-トーマス・デマンド
-ヴォルフガング・ティルマンス
-ハンス=クリスティアン・シンク
-ハイディ・シュベッカー
-ロレッタ・ルックス
-ベアテ・グーチョウ
-リカルダ・ロッガン

これだけの人数がいて、いまいちピンとこなかったのはティルマンスとシュベッカーのみ。
ティルマンスの写真は90年代を感じたというか…ロモのプロモーションっぽいかんじの写真だったので割と普通の感覚に見えてしまったというか。
シュベッカーはもしかしたらコンセプトは面白いのかもしれないけどもクォリティがあまり。
って何様な感想ですが、分野外だからこそ言えてしまうものなのでしょうね〜。

他の作家は面白かったですよ!
とくにベルント&ヒラ・ベッヒャーのコテクターっぽさ、現実が非現実に見える玩具っぽさ、
ベアテ・グーチョウの絵画の先、写真の在り方の先を見るかんじ、
ロレッタ・ルックスのリアル・マグリット感。

こうして見ると私は質感があるようでない、ないようで有るのが好きなのかも。

ともあれ、一番作品らしかったのはミヒャエル・シュミットでした。

投稿者 orangeworks : 06:08 PM | コメント (0)